製造業の勤怠、代理打刻・なりすましを防ぐには(スマホ打刻の本人確認と位置情報)
「同僚に、打刻を、頼んでいる人がいるらしい」「実際には、出勤していないのに、打刻されている」。勤怠の不正は、起きたとき、会社と、まじめに働く人の、両方に、損害が出ます。この記事では、代理打刻が、なぜ起きるのか、どう防ぐのかを、説明します。
懲戒や、賃金の扱いには、法律と、就業規則の決まりがあります。個別の判断は、顧問の社会保険労務士に、確認してください。
代理打刻とは
本人以外の人が、本人の代わりに、打刻することです。次のような場面で、起きます。
- 遅刻した人の、出勤の打刻を、先に来た同僚が、押す(始業前に、ラインに入った人が、まとめて押す)
- 帰った人の、退勤の打刻を、残っている同僚が、押す
- 休んだ人の、打刻を、押す(まれですが、あります)
悪意がなく、「ちょっと、頼まれただけ」で、始まることが、多くあります。しかし、実際の労働時間と、記録が、ずれるため、賃金の計算を、誤らせる行為です。
製造現場で、起きやすい理由
製造現場では、次の事情で、代理打刻が、起きやすくなります。
- 打刻機が、入口に1台: 朝の始業前に、人が集中し、「ついでに、押しておく」が、起きやすい
- 班や、ラインの、助け合い: 仲間意識から、「遅れそうだから、押しておく」が、断りにくい
- シフトが、複雑: 早番・遅番・夜勤が、あり、誰が、いつ来たのか、全員を、把握しにくい
紙のタイムカードの限界
紙のタイムカードや、ICカードの打刻機は、カードを持っていれば、誰でも、打刻できるという弱点があります。
| 方式 | 誰が打刻したか、確かめられるか |
|---|---|
| 紙のタイムカード | 確かめられない(カードがあれば、誰でも) |
| ICカード | 確かめられない(カードを預ければ、誰でも) |
| 暗証番号 | 弱い(番号を、教え合うと、成り立たない) |
| 顔や指紋の認証機 | 本人の確認ができる(専用の機械が、必要) |
| スマホ + パスキー | 本人の確認ができる(自分のスマホで、指紋・顔) |
防ぐための、4つの考え方
1. 「本人だけが、できる」方法にする
カードや暗証番号は、渡せます。指紋や顔のように、本人にしか、できない方法にします。
2. 「その場所にいる」ことを、確かめる
打刻した時点で、職場の近くにいたかを、確かめる方法があります。スマホの位置情報で、あらかじめ登録した場所の、範囲内にいるときだけ、打刻できるようにします。
位置情報を使う場合は、次の点に、配慮します。
- 位置は、打刻のときだけ、使います。常時の追跡は、しません
- 取得する目的を、働く人に、説明します
- 位置の座標を、保存しない設計のものを、選ぶと、安心です
3. 時刻は、サーバーの時刻で、記録する
スマホやパソコンの時計は、本人が、変えられます。サーバーの時刻で、記録するものを、選びます。
4. 直すときは、履歴を残して、別の人が承認する
打刻を直せるなら、直した履歴が、残る必要があります。申請した人と、承認する人が、同じ人では、不正を、防げません。
スマホで、本人確認する仕組み(パスキー)
スマホの打刻で、本人確認を強くする方法として、パスキーがあります。パスキーは、パスワードの代わりに、指紋・顔・PIN などで、本人を確かめる仕組みです。
- パスワードのように、教え合えない(本人の指紋や顔が、必要)
- パスワードのように、盗まれて、使われにくい(スマホの中に、鍵が残り、外に出ない)
- 偽のサイトに、入力してしまう、フィッシングに、強い
「スマホを、同僚に、貸す」ことは、できてしまいますが、パスキーは、本人の指紋や顔の確認が、必要です。貸しても、本人でなければ、打刻できません。
就業規則に、書いておくこと
技術の対策に、加えて、ルールも、必要です。
- 代理打刻を、禁止すること
- 不正な打刻が、あった場合の、対応(調査、懲戒の範囲)
- 打刻の方法と、場所
- 打刻の記録を、直す場合の、申請と承認の手続き
不正があったときの、処分は、就業規則に、根拠が、必要です。重すぎる処分は、無効とされる場合があります。事実の確認を、丁寧に行い、専門家に、確認してください。
疑いがあるときの、確認の方法
「代理打刻かもしれない」と思ったときは、次の手順で、確認します。
- 記録を、客観的に、見直す(同じ時刻に、同じ人が、複数の打刻をしていないか)
- 他の記録と、照らす(入退室の記録、業務の記録、売上の記録)
- 本人に、事実を、聞く(決めつけず、説明の機会を、与える)
- 事実が、確認できてから、対応を決める
まとめ
- 代理打刻は、「悪意のない、ちょっとした頼みごと」から、始まる
- 紙のカードや、暗証番号では、本人かどうかを、確かめられない
- 防ぐには、本人だけができる方法(指紋・顔・パスキー)、その場所にいる確認、サーバーの時刻、修正の履歴と、別の人の承認
- 技術に、加えて、就業規則の、ルールも、必要
Hatanowa(ハタノワ)は、自分のスマホで、パスキー(指紋・顔)で、本人を確認して打刻します。範囲内でだけ、打刻できる設定ができ、位置の座標は、保存しません。時刻は、サーバーの時刻で、記録されます。いま、最初に使ってくださる会社(モニター)を、募集しています。