製造業の作業手順書・作業標準書の作り方|現場で使われる書き方と例文
作業標準書を作ったのに、現場では、誰も見ていない。ベテランの頭の中にだけ、手順がある。新人に、同じ説明を、毎回、している。製造現場では、手順書は、品質と、安全と、技能の伝承の、土台です。この記事では、手順書が、使われなくなる理由と、現場で、使われ続ける作り方を、例文つきで説明します。
手順書が、使われなくなる理由
| 理由 | 現場で、起きること |
|---|---|
| 長すぎる | 作業の途中で、読めない。「結局、聞いたほうが、早い」 |
| 古い | 実際のやり方と、違う。信用されなくなる |
| 見つからない | 棚の奥や、パソコンの深いフォルダにある |
| 作る人が、忙しい | 作成が、後回しになり、作る人が、決まらない |
| 読んだか、わからない | 周知した「つもり」で、伝わっていない |
| 写真も、図もない | 文字だけで、場所や、動きが、わからない |
現場で、使われる手順書の、5つの条件
- 1つの作業に、1つの手順書: 「レジ締め」「開店準備」のように、作業ごとに分ける
- 短い: 1つの手順書は、1〜2ページに、収める
- すぐに、開ける: 現場で、スマホやタブレットから、すぐに、開ける
- いつの、どの版か、わかる: 更新日と、変えた内容が、残る
- 読んだ記録が、ある: 大切な手順書は、誰が、いつ読んだかが、わかる
手順書の、構成の型
手順書は、次の構成にすると、読みやすく、作りやすくなります。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 題名 | 「何の作業か」が、一目でわかる(例: 閉店時のレジ締め) |
| 目的 | なぜ、この作業を、するのか(1〜2行) |
| 対象の人 | 誰が、行う作業か(例: 閉店担当のスタッフ) |
| いつ・どこで | タイミングと、場所 |
| 必要なもの | 道具、書類、鍵など |
| 手順 | 番号つきで、1つずつ |
| 注意点 | 間違えやすい点、安全に関わる点 |
| 困ったとき | 誰に、連絡するか(連絡先) |
| 版・更新日 | いつ、どこを、変えたか |
手順の、書き方(例文)
悪い例
金型を取り付けて、位置を合わせて、試し打ちをして、問題がなければ、本稼働に入る。
1つの文に、動作が、4つ入っています。確認の漏れが、起きます。
良い例
- 機械の電源を、切る。停止の表示が、出ていることを、確認する
- 金型を、取付け位置に、置く
- 位置決めのピンを、差し込む
- ボルトを、対角の順に、規定のトルクで、締める
- 試し打ちを、1回行う。製品の寸法を、測る
- 寸法が、基準の範囲内なら、本稼働に入る。範囲外なら、班長に連絡する
書き方のコツは、次のとおりです。
- 1つの手順に、1つの動作。動詞で、始める(確認する、押す、記録する)
- 「適切に」「しっかり」のような、曖昧な言葉を、避ける。数字や、基準で書く
- 注意点は、その手順の、すぐ下に、置く
- 判断が、必要な場面は、「〜の場合は、〜する」と、はっきり書く
写真や、図を、入れる
文字だけで、伝わりにくい所は、写真を入れます。
- 道具や、機械の、場所と、向き
- ボタンや、画面の、どこを押すか
- 正しい状態と、間違った状態の、比較
写真は、手順の、すぐ隣に置きます。ページの、最後に、まとめて貼ると、見られません。
製造業で、手順書に入れたい項目
製造現場の手順書は、一般的な構成に、次の項目を足すと、実用的になります。
- 安全上の注意: 挟まれ・巻き込まれ、保護具の指定、停止の確認
- 品質の確認点: 寸法、外観、確認の頻度と、基準値
- 使う設備・治工具: 型番や、置き場所
- 異常が起きたとき: 止める基準と、連絡先(班長、品質担当)
- 教育の記録: 誰が、いつ、この手順を、学び、理解したか
品質マネジメントの規格(ISO 9001 など)に取り組む会社では、手順の文書化と、版の管理、周知が、特に重要です。
作る手間を、減らす方法
白紙から、書き始めるのが、いちばん、手間がかかります。手間を減らす方法は、3つあります。
1. 聞き取りで、作る
作る人が、書くのではなく、作業をよく知る人に、質問して、答えてもらう形にします。「何のための作業ですか」「間違えやすい点は、どこですか」「困ったとき、誰に連絡しますか」と、聞いていくと、手順書の材料が、そろいます。
2. 既存の資料を、取り込む
すでにある、PDF や、Word の資料を、元にします。ゼロから、作らなくて済みます。
3. AI に、下書きを作ってもらう
質問に答える形で、AI に、下書きを作ってもらう方法があります。次の点に、注意してください。
- 下書きは、AI。内容の確認と、公開は、人です。AI は、間違えることがあります
- 入力する文章に、個人情報や、機密情報を、入れないでください
- 安全に関わる手順は、現場を知る人が、必ず、確認します
- AI の下書きの、「足りない点」を、そのままにせず、現場の言葉で、直します
手順書を、更新し続ける仕組み
作ったあとに、更新されなくなるのが、形骸化の、最大の原因です。
- 更新する人を、決める: 手順書ごとに、担当を決める
- 気づいた人が、すぐ直す: 現場から、「ここが違う」と言える、窓口を作る
- 版と日付を、残す: いつ、何が、変わったか、すぐにわかる
- 定期的に、見直す: 年に1回など、見直しの日を、決める
- 読んだ記録を、残す: 変更があったら、もう一度、確認してもらう
就業規則や、安全に関わる文書の、扱い
就業規則や、安全衛生に関わる文書は、周知が、大切です。法律で、周知が、求められている文書もあります。紙に印刷して、掲示する方法のほか、電子で、いつでも読める状態にして、「読みました」を、記録する方法があります。
まとめ
- 手順書が、使われない理由は、長い、古い、見つからない、作る人が忙しい、読んだかわからない
- 使われる手順書は、作業ごとに分け、1〜2ページで、すぐ開け、版が、わかり、読んだ記録が、ある
- 手順は、1つの手順に、1つの動作で、書く
- 作る手間は、聞き取り、既存の資料、AI の下書きで、減らせる。公開するのは、人
- 作った後の、更新する仕組みが、いちばん大切
Hatanowa(ハタノワ)は、製造業の現場向けの社内ポータルです。AI が質問しながら、作業手順書の下書きを作ります。PDF や Word からも、取り込めます。公開するのは、人で、版と、読んだ記録が、残ります。いま、最初に使ってくださる会社(モニター)を、募集しています。