製造現場のタイムカード打刻漏れ・押し忘れ、どう対応する?(ルールと記録の残し方)
「出勤の打刻を、忘れていた」「退勤を押さずに、帰ってしまった」。打刻の漏れは、どの職場でも、起きます。問題は、起きたあとの対応が、決まっていないことです。この記事では、確認の手順、記録の直し方、再発を減らす方法を、説明します。
労働時間の記録や、賃金の支払いには、法律の決まりがあります。個別の判断は、顧問の社会保険労務士や、労働基準監督署に、確認してください。
製造現場で、打刻漏れが起きやすい場面
製造現場には、打刻を忘れやすい、特有の事情があります。
- ラインから、手が離せない: 終業の時刻に、作業の引き継ぎや、片づけが、続いている
- 着替えや、保護具の着脱: 作業着や、手袋のまま、打刻機の場所に、行きにくい
- 打刻機が、遠い: 工場の入口や、事務所にしかなく、現場から、歩く必要がある
- 早出・残業・休日出勤: 通常と違う時間に、打刻の習慣が、ずれる
- 夜勤の、日またぎ: 終業の打刻が、翌日の日付になり、確認しづらい
なお、会社が、義務づけた、更衣や、始業前の準備の時間は、労働時間にあたる場合があります。着替えや、朝礼の時間を、どう扱うかは、就業規則と、実際の運用を、合わせて確認してください。
打刻漏れを、そのままにしてはいけない理由
会社は、働く人の労働時間を、客観的な方法で、把握する必要があります。タイムカードなどの記録は、その代表的な方法です。打刻が漏れたまま、放っておくと、次の問題が起きます。
- 賃金の計算が、不正確になる: 実際に働いた時間の賃金を、払えない可能性があります
- 労働時間の把握が、抜ける: 長時間労働の確認が、できなくなります
- 後から、揉める: 「働いたのに、記録がない」「そんな時間は、働いていない」と、意見が分かれます
対応の基本: 5つの手順
打刻漏れに気づいたときは、次の手順で、対応します。
- 漏れを、早く見つける: 月末ではなく、翌日に、気づける仕組みにします
- 本人に、確認する: 何時に出勤し、何時に退勤したのかを、聞きます
- 裏づけを、確認する: シフト表、業務の記録、売上の記録、入退室の記録など、他の記録と、照らします
- 直す: 直した内容と、理由を、記録に残します
- 承認する: 直した記録を、別の人が、確認して、承認します
手順4と5が、大切な理由
直した記録を、元の記録と、区別できなくしてはいけません。元の記録と、直した後の記録、直した理由、直した人、承認した人が、あとから、わかるようにします。
また、直した本人と、承認する人は、別の人にします。同じ人が、直して、承認すると、不正や、ミスに、気づけません。
やってはいけない対応
- 勝手に、所定の時間で、埋める: 実際は、違う時間かもしれません
- 本人に、確認せずに直す: 後から、揉めます
- 元の記録を、消す: 修正の履歴が、残りません
- 打刻漏れを、本人の責任として、賃金を引く: 実際に働いた時間は、賃金を払う必要があります。制裁は、就業規則の決まりと、法律の範囲で、行います
ルールに、書いておくこと
打刻漏れの対応は、ルールとして、書いておきます。次の項目が、目安です。
| 項目 | 決めておくこと |
|---|---|
| 連絡の期限 | 気づいたら、いつまでに、誰に伝えるか(例: 翌営業日まで) |
| 申請の方法 | 紙の用紙か、システムか。書く項目(日付、時刻、理由) |
| 承認する人 | 直属の上長か、管理者か。申請した人とは、別の人 |
| 裏づけ | 何を、確認するか(シフト、業務の記録など) |
| 繰り返す人への対応 | 注意の仕方と、就業規則上の扱い |
打刻漏れを、減らす工夫
1. 打刻の場所と、タイミングを、決める
「出勤したら、まず、打刻」を、習慣にします。打刻の場所が、遠いと、忘れやすくなります。
2. その日のうちに、漏れが、わかるようにする
紙のタイムカードは、月末まで、漏れに気づけません。電子の記録なら、その日のうちに、漏れを、一覧で確認できます。
3. 自分のスマホで、打刻できるようにする
専用の機械が、入口や事務所にしかないと、現場から、遠くて、忘れやすくなります。自分のスマホで、作業場の近くから、打刻できれば、漏れが減ります。
4. 退勤の打刻の、確認を促す
出勤は、押すのに、退勤を忘れる人が、多くいます。退勤の打刻がない人に、翌日、通知が出る仕組みがあると、早く気づけます。
電子の勤怠で、気をつけること
電子の勤怠に、変える場合は、次の点を、確認します。
- 本人が打刻したと、確かめられるか(なりすましの防止。詳しくは、勤怠の代理打刻・なりすましを、防ぐには)
- 時刻が、サーバーの時刻で、記録されるか(端末の時計は、変えられるため)
- 修正の履歴が、残るか
- 申請する人と、承認する人が、分かれているか
まとめ
- 打刻漏れは、早く見つけて、本人に確認し、履歴を残して直し、別の人が承認する
- 勝手に埋める、元の記録を消す、本人に確認しない、は、やってはいけない
- ルール(期限、申請、承認、裏づけ)を、書いておく
- 漏れを減らすには、その日のうちに、漏れが、わかる仕組みが、いちばん効く
Hatanowa(ハタノワ)は、打刻の抜けを、「要確認」として表示します。修正は、申請と承認(申請した人と、承認する人は、別の人)で行い、修正の履歴が、残ります。いま、最初に使ってくださる会社(モニター)を、募集しています。
集計の方法は、タイムカードの集計方法を、手順と計算例で解説をご覧ください。